全日本TT

なぜかは知らないが選考に引っかかったので出られることになったTT。最初はTTは選考漏れするだろうからロードだけ頑張ろうと考えていたので、3週間ほど前にTTの選考が通ったという連絡が来た日はかなり嬉しかった。と同時に慌てて色々な準備を進めた。大学に入ってからというものFTP領域はガンガン上がっていたので、自分がどこまでやれるのかを純粋に確かめる機会を待っていた。

今年の(正確には今年も)全日本選手権の舞台は広島。ロードでこのコースを走るのはいいのだが、このコースでTTをやることには抵抗があった。コースがずっと中途半端なアップダウンが続いていて、正直言って自分が苦手とするコースレイアウトである上、DHバーを握ったまま、幾度となく現れるヘアピンコーナーを、時には80km/hほどのスピードでクリアしなければならない。TTバイクは基本的には平地しか走ったことがなく、さらにはTTバイクが実家にあり、TTバイクでの練習が満足にできない中でこのコースを走るのは、命を3つほど用意する覚悟でないといけないと考えていた。スーパーマリオでもない限り、慎重に走るほか選択肢はない。とりあえず恐怖に耐えながら走ったレースレポートを簡単にまとめる。

結果 15位 (出走19人)

タイム 36分49秒

広島森林公園サイクリングコースの逆回りを2周するTT。去年のタイムを見る限り35分ジャストぐらいで走りたいと考えていた。

TTに出るのは自分一人だけだったので親に送迎をしてもらった。レースは金曜なので、水曜の夜に出発し、岡崎で車中泊、木曜に会場入りした。車中泊で体が固まって痛かったので、途中のSAのベンチでゴロゴロして体を伸ばした。一般人から見たら普通にやばい奴だったと思う。TTでは自分が所属するユーラアシアに色々サポートをしてもらい、かなり助かった。ちなみに今回は前輪にGOKISOを借り、ヘルメットはogk様が気を利かせてカーボンのエアロヘルメットを貸してくださった。GOKISOは踏み返しで結構伸びる感じのホイールで巷で噂に聞くとおり、初めて体験する不思議な乗り心地だった。ヘルメットは性能云々の前に見た目がカッコ良すぎて、テンションもFTPも爆上がりであった。

前日の試走は3周した。最初は3段坂はスピードに乗ってめちゃめちゃ怖かったし、コース後半のヘアピンもブレーキかけまくりであったが、周回を重ねてコースに慣れたきたのと、上手い人のラインどりなどを後ろから見るなどしたおかげでそれなりに走れるようにはなった。

自分はスタートが8時5分と早かったのでその日はちゃっちゃと準備を済ませて10時ごろには就寝した。前日に車中泊をしたおかげでベッドのありがたみを理解した。

当日は2時間前ほどに会場入りし、アップは入念に行なった。正直言って入念にやったために少し疲れてしまった感がある。しかしながらこの感覚はそこまでアップをやらなかった時にも起こる。レースあるあるなのですかね?気温は朝にしてはまあまあ高くて、何よりも予報を裏切る風の強さだった。3mになってたけれど5mの風の中走っていたエリートの選手たちの時間帯よりも絶対に強かった笑。しかしながらこの風のおかげで3段坂の下りが強風向かい風となったために、スピードが殺されて三段坂のコーナーは難なくこなせた。

スタートは弱ペの五十嵐さんの1分後、ボンシャンスの寺田さんの2分前。

パワーメーターが付いていなかったために心拍数とスピード、自分の足の感覚でペースメイクを行なった。暑さのせいでレース中は心拍数が上がりっぱなしだった。

スタート後はなんだか足に溜まった乳酸がしばらく抜けない感覚に陥った。登りを必死に堪えて下りで足を緩めて必死に足を回復させた。下りは自分が思っていたよりも上手くこなせた。ただしまだまだタイムを削れる感はあったので成長の余地はある。

1周目が終わった時点で18分をオーバーしていた。目標タイムを達成するには17分半を切らなければいけない計算だったのでまあまあ遅い。ちなみに自分はこの時点でかなり足にきていた。2周目では足が疲れていたおかげで1周目はDHバーを握ってクリアしていた登りでブルホーンを握っていた。

今回のコースでは登りでDHバーを握るか否かという点で結構迷った。ツールなどを見ていても選手によって登り方は違うし、なんならタイムロスをしてまでロードバイクに乗り換える選手もいるしで正解はない感じなのだろう。結局のところ自分がリズムをとりやすい登り方をすれば良いのだが、今回の自分はリズムに上手く乗れていない感じだった。加須の時ほどではないもののDHバーが少し下がってしまったこともあり、2周目はズルズルと失速していき、残り1キロほどで自分の2分後にスタートした寺田さんに抜かれてしまった。結果的に一周目よりも30秒ほどタイムを落としてゴールした。ちなみにあとコンマ3秒削れば東大の篠崎さんに勝っていたらしい。順位が順位なのでどうでもいいが。

トップの留目さんとは約4分差をつけられて完敗であった。ちなみにシクロワイアードのインタビューで彼は去年よりも低いパワーで走ったのにも関わらず1分ほどタイムを短縮できたと言っていた。去年も走ったためにペース配分や下りの突っ込み方を理解していたのだろう。このようなコースでは闇雲に頑張るのではなく、しっかりとコースレイアウトを頭に入れてリズムを作る必要があった。試走の速度域をもっとレースに近づける必要があったのかもしれない。レースだけでなくレース前の準備の段階から改善点は山積みである。

目標タイムからは大きく遅れたものの、エリートを含めた昨年のタイムと今年のタイムを比べると、強風と暑さの影響でタイムは落ちている傾向にあるためにまずまずなのかもしれない。目標としていたトップ10とのタイム差は40秒。トップ層が突き抜けているためにトップになるのはかなり難しいが、トップ10は走り方が良ければ達成できた目標であったと感じる。またエリートと比べて、U23の選手たちのタイムはそれなりに速い感じで、U23のレベルが上がっているように感じた。いずれも目標には届かなかったが、今後が期待できるように思われる。

機材の面ではできる限り良いものを用意したつもりだったが、Di2を使っていなかったのは自分一人だけであった。機材を良いものにする前に脚力をつけろという話になるが、本気で上位を狙うならばなくてはならないアイテムかもしれない。お金がかかる…。

全日本RR編に続く

📸滝沢さん

秋田圭佑

秋田圭佑

総合政策学部2年

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