インカレブログ Omnium

オムニアム 総合6位 99points

当日

朝食はパスタ500kcal。今大会のオムニアムは予選も含めて全5戦 計70㎞の長丁場。朝はそこまで食欲がなかったこと、また一気にカロリーを補給するよりも常に補給し続けることが重要だったので、控えめに済ませた。

バンクの感覚を確かめておきたかったのと予選が早い時間だったのでアップも兼ねて試走に入った。アップ後、りさこにゼッケンを貼ってもらった。いつもどの仕事でも一生懸命で丁寧なので信頼できる。ゼッケンは4番、身証の4番。

その後、そのままローラーでアップ。OMは一度始まりさえすれば身体が温まっているので、アップはそこまでいらないのだけど第一種目は身体が動かないのでしっかりめに。予選といってもうっかり落ちることもあるからちょっと怖かった。


予選

序盤でもがいてポイントを取りに行くのは、後半に複数人の逃げが先行した時に置き去りにされるリスクがあるから避けた。その代わりに抜け出せそうな動きはフォローしていく感じで。やはりインカレオムニアム、という感じで見るべき選手が多く、走り方は難しかった。

序盤はごちゃごちゃしている感じだったが、積極的にフォローに入っていたことが功を奏し、上手く抜け出すことが出来て数名の逃げでそのまま得点を加算できた。なぜか後ろの集団からドロップする人もいて決勝進出が決定した。ほぼ周回練のような強度で終えた一方で、もう一組の方はガッツリもがいたり、結構踏んで逃げたりしていたのでお得感を感じたし、後々有利になるだろうと思った。

予選からscratchまで2時間ちょいと最も種目間の時間があったので、ここで多めに栄養を補給したはず。


①scratch

4種目の中では上位フィニッシュが期待できる種目だったので、脚を使わずにできるだけ上位、というのが目標。

最も注意したのは有力選手がごっそり入った逃げに置いてけぼりを喰らわない事。そのために動いてくる可能性が高い&最悪置いてかれても一緒にブリッジできる有力選手の動きには注意するようにした。

集団は思っていたよりも活発だった。

しかし、 絶対に逃げ切るというほどの意思を持った選手は多くなかった事、まだみんな元気で反応も良かったことから逃げが決定的になることはなく。唯一、藤原君(順天)が一人で抜け出してラップを決めた。そこまでゆっくりなペースでもなかったがそこでラップを決めたのだから脚があるのだと思う。IPのタイムが知りたい。

残り4周でちょうど先頭にいた時、後ろから虎(中央)とだいじ(早稲田)がアタックをかけてきて後ろにつけた。そのまま行ってくれれば最高だったが、後ろに付かれていることに気付いて諦めたようで、残り3周に入るところで上がられてしまった。さらに前輪をアウト側にいれてたせいで煽りを受けて上バンまで一緒に上がってしまう。 なんとかすぐに戻れて集団の6番手の位置で残り3周。残り2周に入るタイミングでやや牽制が入って集団がダマになったのでチャンスと思いケツを上げて残り1.5周手前で先頭に立った。1㎞選手やし、最後まで持つだろうと思ったが、ダッシュ系なのを忘れていて全然伸びなかった。捲られるタイミングで合わせて再加速しようとしたが、想像以上に脚が疲労していてお粗末なスプリントだったのと翔太(日体)が早すぎたたせいで一瞬でおいていかれた。

肘が広がっているのが格好悪い。バンク練足りてないロード選手あるある。あまりもがき練をしなかったのは今回のインカレに向けた過程における反省ではある。 ずぶずぶと抜かれたものの、6位でフィニッシュ。1年生の時はインで埋もれて8位だったので、一歩成長ということで。めっちゃいいわけでもないが全然悪くもない順位。何より最後以外はかなり余裕をもって走れたことが残る3種目に向けて自信材料になった。

More betterな面ではやや先頭に立つのが早かったと思う。長くても1.5周だった。だが、総合的には無駄と思われる動きは少なく、最低限の消耗で良い順位を得られた方だと思う。


②テンポレース 5位

人生2回目のテンポ。1回目の1年生の時のインカレ代替大会では周回数を間違えてほぼビリの23位。とても恥ずかしいが、Keiobrtにあるので気になる人は見てみてください。いや、見ないで。

その時の苦手意識もあったし、テンポは1位通過者しかポイントを獲得できない点が非常に難しく、ほとんどの場合強者に得点が集中するので最も難易度が高い種目だと考えていた。一番よくわからん種目だと思う。

scratchを6位で終えた事もあり、正直苦手な部類に入るテンポは最低限でいこうと考えた。過去のリザルトをみても1ポイントでもとれば上位に入ることが多いため、1点は確実に取りたいと考えた。

レースがスタートして序盤は様子見。新潟の選手が勇気ある飛び出しでポイントを積み上げてた。今まではこういう動きをする側でいたけど、いつの間にかいろいろな意味でできなくなっていた。だが、今回のケースだと最終的な総合争いには影響しない選手だと捉えていたので、そういう選手が大量得点してくれるのはありがたかった。

ポイント獲得者の人数は数えていた。入賞をマスト目標とし、全種目で最低限8位を取るプランだったので8人以上にはポイントを与えたくなかった。だから、梅澤(鹿屋)が逃げてかなり集団とギャップが空いた時も同じくありがてぇと思った。非ポイント獲得者の中ではスプリントに優れていて8位くらいにはなれるだろうと考え、ポイント獲得にはこだわり過ぎずにいた。 しかし、岡本(日大)がポイントを取りに行ってそのまま集団との距離をぐっと詰めてきた時、ポイント獲得のチャンスだと感じた。学連はややラップ認定のタイミングが早い事、まだ逃げていた梅澤(鹿屋)が得点の加算を諦め、ペースを緩めていたことが決定要因だった。考えてはいたが、考えるよりも先に体が動いていた。我ながら完璧なタイミングだった。

他の人よりも一歩早く動きだしたことで単独で抜け出せた。そのままゴールまで走り切りたかったが、脚が足りなかった。後ろから山本(朝日)が追い付いてきたタイミングでつければよかったが、脚がなくミスってしまった。ここでつけていたら最後のゴールくらいには回復してもう1点加えられたと思う。そうすればテンポでの順位も一つ上がり、脚の消耗具合も軽減できただろう。 ただ、苦手意識のあったよくルールもわからないテンポを上位で終われたことはオムニアム全体を通して順調な経過だったと思う。個人的には一番の難所だったので安堵。

③エリミネーション 3位

今回のオムニアムで4種目中、できればどこかで種目優勝したいと思っていて、それができるのはこれしかないと。オムニアムというかトラックのバンチレース全般経験が少ない中でエリミは早慶戦で何度か走っていてまだ走り方をわかっているつもりだった。まぁレーススピードも集団の密度も全く別物なのだが。

また経験がないのに関連して、ギア比もインカレレベルでの適正ギアがよくわからなかったので1年生の時のギアと兒島さんの去年のインカレのギアを参考にした。それによるとエリミだけ一枚下げていたのでそれに倣ってエリミは57-15を選択した。

私は前を張り続ける巡航力がない一方で、インターバル耐性であったり、掛かりの良さには自信があった。だから、基本的に前にいることを目指すが、やばそうになったら後ろに出きってもがいて前に戻る作戦。これは世界選手権での橋本英也さんの走りを参考にした。

動画を見てもらえればわかると思うが、後ろから一気に前に出ては後ろに埋もれてまた前に出て。英也さんのように暫くは前に居られることを期待したが、そこまでのバイクテクはなく。エリミで求められるのはバイク操作技術ではなく身体を当てられるかとかみたいな対人系の技術なので、また別物な気がする。

一枚ギアを軽くしたこともあり、かかりが良くて何度も前に戻ることが出来た。エリミだけは走り方でどうにかなると思って2年生の冬にずっとYouTubeで動画学習していた甲斐があった。

残り数人になってからも脚の状態の良さは感じていた。

翔太(日体)との残り3人争いでは純粋なもがき合いで勝てる自信がなかったので、早めにかけて外を締めた。動画を見返しても通過順位では翔太の方が早かったが、おそらくブルーバンド走行により降格という形で生き残ることが出来た。

残ったのはBIG2。もうかなり脚に来ていてどうあがいても難しい勝負だったのかもしれない。ただ、エリミ終盤のスプリントなんかトップスピードも低かっただろうし、バックストレートじゃなくて第4コーナーからの捲りにした方が良かったのかなとは思う。3番手にいた岡本が捲りに来るのも難しくなるだろうし。

しかし、1位はとれなくても3位という順位で終えられてとても嬉しかった。走り方はかなり良かったと思うし、よく周りが見えていたと思う。何よりもその走りができるレベルの脚があったことが自信になった。この時点で総合は同点3位。ここまで来ると何か期待してしまうもので、期待されるもので。

自分の中ではもしかしたら本当にワンちゃんだけど、優勝もあり得るかという気持ちとこの3位は死守したいという気持ち。今思えばこの守りの気持ちが敗因だったのだと思う。

エリミでのダメージは大きく長い時間ダウンを行った。レース間は積極的にクエン酸と栄養を摂取するようにした。カフェインも何度かとった。この日はカロリー過多でも仕方が無いと割り切った。

④ポイントレース 25㎞ 1p

一番重く、一番きつい最終種目。 エリミネーションでの消耗も大きく、全体の3番手につけているという状況でうまく精神面をコントロールできていたのかはわからない。精神面というよりも頭の中で自分の走り方についてうまく整理しきれなかったというのが正しい。

何度かもがき合いで得点しようとしたが、上位陣とのスプリント力には大きく差があり1点しか取れず。だから抜け出してラップを狙いたかったが、ついつい岡本と梅澤を見てしまったし、3位という中途半端な立ち位置もあって地味に見られた。レース中、得点版でレース状況を把握することはできていた。順天と虎に抜かれた事はわかっていたからこそ、二回目の虎の逃げには乗らなければならなかった。だが、乗れなかった。

しかし、その逃げを追いかけようにももう集団全員疲労困憊で脚がなかったと思う。かつやもかなり苦しそうだった。そのままポイント獲得できるチャンスに恵まれず、ゴールへ。

ポイントレースを終えて、悔しかった。上手く走れなかったな、という感想。最後は少しでもいい着順でゴールしようと力を振り絞ったけど、レースを通して力を出し切れたのかはわからなかった。

やっぱりオムニアムはポイントレースが大事だと思った。そして、そのポイントレースはやっぱり付け焼刃の対策ではどうにもならなかった。

まとめ

今回、出場が決まったのは7月だった。自分がOMに出場することがチームにとってのベストだと考えたため、出場の意思を固めた。

出場したいと思った理由は周りから期待された事が大きい。そのありがたい期待に応えたいと思った。チームのベストを考えた時、TSPとの兼ね合いや来年以降の事も考えた。だが、前者についてはこうせいの方がTSP3走に向いていると自分の中で評価していたのでそこまで悩むことはなかった。一方で、後進育成という意味では秋田に経験を積ませた方が良いのではないかと思い、悩んだものの、最終的には宇佐美監督とも相談した上で今年の結果を最大化させることを選んだ。

オムニアムに出場するのは誇らしいことだと思う。各校の一番強いやつが集まってその中で一番強いやつを決める種目、それがオムニアム。一番速いやつを決める争いも好きだが、私はどうしてもバンチレースが好きだと思う。だから、またそこで走れることが楽しみだった。

だが、その一方で不安とプレッシャーもあった。オムニアムは総合得点を狙うチームにとって最も重要な個人種目といって良いと思う。個人種目のくせに団体種目の点数が与えられるから。そして、他の選手に変わって出場する手前、入賞しないわけにはいかなかった。

だから、最低限入賞はクリアできてよかったと思う。ただ、やっぱり人間は欲張りなものだし、最終的な結果を知った今だから言えるけど、自分がもっと得点していればと悔いは残る。1年生以降、2年生3年生とオムニアムでインカレ表彰台を目標に掲げていたが、どちらも出場さえできなかったので叶わなかった。今回はそれを目標にできるほどの準備が伴わなかった。

OM経験たったの2戦の身で何かを語るのも違う気がするけれど、後輩たちにアドバイスを残すとすれば

①ロード・トラック問わず、できるだけレベルの高いレースに出来るだけ多く出て位置取りやレース勘などのセンスを磨こう。
②結局はオムニアムもマディソンもポイントレースが強い奴が強い。TRSのような大会ではscratchではなくポイントレースを選ぼう。
③あまり苦手を作らないようにしよう、勝負できる展開が限られてしまわないように。200FTT、1㎞TT、4㎞IPすべてでA基準取れるくらいじゃないと入賞争いは厳しい。
④得意を伸ばすとともにそれをぶつけられる走りをしよう。何か一つ、強い武器があれば戦いやすくなるはず。
⑤出られるレースには限りがあるから動画学習を多く取り入れよう。学べることは多い。

やっぱりありきたりなことしか言えなかったが、おそらくこれが基本であり、難しいところでもある。レベルが高く、入賞が難しい種目の一つではあるが、それ以上の魅力がある。ぜひ頑張ってみてほしい。
秋田が来年過去一ニヤニヤな顔でインカレの表彰台に立っていることを期待しています。いや秋田じゃなくてもいいんだぞ!みんな頑張れ

しかし、どれだけ悔しくてもインカレトラック2日目が本当に楽しかったのは変わらない思い出。出場させてもらえて本当に良かったと心の底から思っている。サポート、応援ありがとうございました。安心感しかないホルダーの山根さん、信頼しかない付き人のりさこ、今後に期待している機材担当の2人には特にお世話になりました。どうもありがとう。

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