【レースレポート:神宮外苑クリテリウム】

りざると 学校対抗1位/個人2位

東京のど真ん中で行われる一年に一度のこの大会。形式上はなんてことないただのRCS最終戦であるが、参加選手の今大会への情熱は並々ならぬものを感じさせる。レースの格を決めるのは形式ではなく、参加する選手のその大会に懸ける熱量だと思う。そう意味ではインカレまでとはいかずとも学連の大会の中ではかなり重要度の高い大会であると言っても良いだろう。

朝はゆっくりと起床してお餅を2つ食べて7:30頃に家を出た。都会に住んではいるもののインドア故にあまり馴染みのない大都会の中を若干迷いつつ、9時前に会場入り。小原さんがデートでよく使うらしい宮下公園の通りからすぐ会場なのでどれだけ都会かがわかる。

到着すると久々のレース会場にワクワクが止まらない。久しぶりに会うライバルたちも元気そうで何より。最後に出たのが去年の個人TTだと思うから10ヶ月ぶりくらいの学連の大会ということもあって戻ってきたな、という感じ。

選手宣誓

前年度優勝者ということで開会式で選手宣誓を務めさせていただいた。成人式といい、今年はそういう年なのかな?数をこなせば自然と言葉が出てくるようになるはず。課題であるアドリブ力を養っていきたい。まずは模倣から。

開会式後、試走へ。

チームの支給品がGiroの紐靴でつい最近変更したのだが、不器用なので紐を結ぶのが下手くそなので履くのに時間がかかる。でも、紐靴は締めすぎてもどこか特定の箇所が痛くなるという事もないし、意外と緩むこともないから結構気に入っている。開会式のお話がやや伸びたこともあって試走の1周目には参加できず、2周目から合流。こういう会におけるお話って短ければ短い方が良い気がする。そういう部分で慶應はやはりさすがで塾高の伝統として運動会の校長の閉会のあいさつは「明日は休みだ!」のみ。

急いで試走に来たのでサイコンを忘れてやや萎える。サイコンを忘れても何も思わなった時が私の引退の時だ。コースの印象としては負荷のかかるポイントがわかりやすいな、という感じ。最終コーナーの減速度合いが凄かったので前で踏んだら楽しいような気がした。

14:20の出走に合わせてそれまでは他のグループを応援したり、ご飯を食べたり。今日の勝負飯は玄米おにぎり。白米の方がぶいぶい踏めるんだけど、玄米の方が身体がクリーンになる感じがあって好き。

1時間半前くらいから身体を動かし始めて1時間前くらいからアップを開始。気温が高かったのでいつもよりは短めに。日差しが強かったので傘をさしてもらいつつ、YouTubeで岳ちゃんを応援しつつ。惜しかった🥺

低負荷のハイケイデンス1minを3回ほどこなした後、ビルドアップでVO2まで踏んで心拍をあげる。最大心拍は187だったので、アップ不足という事はないだろう。

スタートは前年度優勝者という事で先頭から。

バイシクルクラブ様より

あゆみの1年生とは思えない貫禄が良い。ぎらついてるなぁ。

レースはスタート直後からかなり高速な展開。最初の数周は集団走行とコーナリングを思い出したくて10番目以内くらいで。序盤のアタックにはこうせいがズバズバ反応してくれていたけど、そこまでガチガチのマークじゃなくても大丈夫だったかもしれない。

だが、今年の慶應が強いというのは他校の選手も感じていただろうから下手に逃げを行かせると牽引を担わされる危険があった。だからその判断は間違ってはいなかったと思う。まぁ、すぐ後ろにはいたのでコミュニケーション取って交代で捌けたら1番良かったけど。

その後は今回別格の脚をみせていた兒島さんをみつつ、抜け出しを狙って。周回コースは走っているうちに自分の得意なところと苦手なところがわかって良い。今回の場合、自分が得意だったのは180度ターン。だから180度ターン後先頭に出てプッシュする、という攻撃を繰り返していたら途中1人で抜け出せた。

がくほ

350-400wくらいで様子を見つつ半周逃げてホームストレート後に中島と高本が合流。幼い頃から同じチームで走ってきた3人で逃げるという漫画のような展開。

がくほ

しかし逃してもらえるはずもなく吸収。その後も攻撃を続けたが、風も強く逃げが決まる事はなかった。

今回のレースで脚があるなと思ったのはトラック中距離選手とCX選手。でもその2タイプは異なる強さを持っていて直線でぐいぐい踏んでいくパワーと余裕があるのが前者。インターバルの鬼でいくらでも立ち上がりで踏めて、コーナーも上手いのが後者。そしてその2種目を唯一トップレベルで走っているのが今回の覇者、龍吉さんだった。

残り3周で中央がコントロールを始めて集団は牽制モードに。全然速いペースでは無いのだが、こうなると逃げる気を削がれる。

残り一周でブラーゼンの先輩、明星の佐藤選手が∞さんに発射される形でアタック。その強さを知っているが故に見過ごせない。でもブリッジしても絶対にチェックされるし、自分から追ってもスプリントで勝てない。だから日体の後ろで射程距離に留めながら最終コーナーに向けた位置取りを。180の時点で2番目に自分、3番目に山田という形でやや前過ぎるが決して悪くはないフォーメーション。しかし180のあとの通りで向かい風でペースが緩み、横から法政、中央が上がってきてカオスに。中央岩田、たつよし、法政風間、自分の順番で最終コーナーへ。自分的にはゴールまでの距離があるのでこのポジションは正直ベストだと思っていた。

しかしここで牽引を終えた岩田がアウトに外れ、たつよしさんが早駆け。法政を交わして即座に反応でき、スリップストリームに入る。

ともやん

勝てる!と思ったがなかなか距離を詰められない。やばい、と焦り変速もケイデンスとかみ合わない。後から確認すると124rpmまで上がっていてトルクが抜けてしまっているのがわかる。しかし、一つ上のギアを踏める脚もすでになくそのままフィニッシュ。

データ的には直近の練習よりパワーは悪くないスプリント。しかし、龍吉さんは20sec1100w, 30sec830wだったということで単純にパワーでも負けていた。だが兒島さんの後ろにいる谷内さんも捲れなかったので追い風による先行有利もあったのかもしれない。今回のゴールスプリントは龍吉さん、兒島さん、谷内さん、園田さんと強い選手が多く誰に的を絞るべきかわからなかった。だから前に龍吉さんだけ入れておいてあとは後ろにおいていたのだが、甘かった。まだまだ経験が足りていないな。

ただ、山田と連携が取れればどちらかが優勝できただろう。今回アシストとエースを分けるようなチームプレイは予定しておらず、「逃げ狙い」と「スプリント狙い」で役割分担はあれど各々がベストな走りをして学校対抗で優勝することを目指していた。この戦略でも最後にはぐれさえしなければコーナー順にゴールしたことを考えると山田のスプリント能力であれば少なくとも3位は獲れたはず。

しかし今回は連携した方が勝てる可能性が高いとわかっていてそれを選択しなかったので仕方が無い。だってみんな勝ちたいんだもん!皆で話し合って決めたことだしね。だが結果的に学校対抗は獲れたしベストではないが良い結果だった。また、各自転車関係の記事における学校対抗の扱いは小さいが私にとって、また当校にとってもこの学校対抗優勝の意味は非常に大きい。慶應がチームとして力をつけていることをアピールすることが出来たと思う。

バイシクルクラブ様より

【レース全体を通して】

ゴールしてからラップを取り忘れたので実際のaveは300wくらい。データで見てもハードだと分かるレース。

積極的に走れたものの思ったよりも脚がなかった。インターバル耐性というよりアタック後に1人でぐいぐい踏んでいくような脚がなかった。水曜日にやるはずだったメニューを飛ばさなければまたフィーリングは変わっていたかもしれない。ただ単に休み所がなくて常に疲労状態だったというのもある。

先週は合宿の疲労を感じていて少し休みすぎてしまった。その結果、当日のTSBは+9といつもよりやや高く無酸素領域でフレッシュさを感じたものの、有酸素のフィーリングが悪く持続的に踏んでいける感覚がなかった。

だからアタックは出来るけど、その後引き離すような脚がなかった。大分合宿で山ばかり走っていたので平坦でのパワーの出し方もビミョかったと思う。そのため最終盤も抜け出せる自信がなく、スプリントで勝負したら見事に敗北してしまった。だが、その一方であれだけ脚を使ったあとのスプリントで普段と同等の出力を出せている事は、さらにその出力を向上させる必要があるとはいえ、疲労抵抗性の高さを示す事ができたのでは無いかと思う。

ただここまで脚を使うような走りをできたのもそうたろうとこうせいがいたから。一緒に走ってくれて本当にありがとう。

今後は富士クリテ、Gentに向けてさらにレース強度の刺激を増やしていく予定。OBOGの皆様、GENT遠征へのご支援をいただきありがとうございます。本場のトップレースで世界に挑戦してきます。

サポート陣の皆さん本当にありがとうございました。

きっと部の中に悔しくなかった選手はいないだろう。その悔しさを忘れずに、何が足りなかったかを分析してまた頑張っていこう。

p.s. 中野の話が少しおもしろかった。

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