ソフトとハードの引き継ぎ

学生クリテ 7位

正直、感情がごちゃついていて整理がついていない。でも、記録することが今後の部活のために繋がると信じているので忘れないうちに。

スタートは最後尾。後ろから集団のレベルを確認したかったのとリスク回避のために。弱ペダの二人が前に上がろうとしたタイミングで一緒に先頭に出て最初のコーナーを曲がった。あみちゃんがニコニコだったのでニコニコしてしまった。当たり前だが、みんな元気で前の方で走っていても違うラインが上がってくると一気に番手を下げてしまった。二年前もそうだったかもしれない。

かなり速度の乗るコースで前に上がるのに脚を使わされた。以前は選手の間を縫うように位置を上げていたが、学連でそれをやるのは怖くて出来なくなった。元々の作戦では1周目からポイントを取りに行くつもりだったが、一人が大きく先行していたことや、スプリント開始前に目の前で危険な動きがあり、脚を止めてしまったので見送った。しかし、想定していた以上にレベルが高く、ただポイントを獲得することすら難しく感じた。

2周目は1周目の反省を活かしてやや位置を上げて15番手前後で残り350を過ぎた。リードアウトなのか諦めたのか選手が落ちてきてそれをよけつつのスプリントとなり、スピードに載せきれなかったが、ぎり3着だったらしい。

全日本学生ハンドル投げ選手権 優勝

ただ、ここでびっくりするくらい疲れてしまってこのあとの2周は集団についていくことしかできなかった。いまデータを見ると40秒のMaxを更新していたし、2分も470wと自己ベストに近い値になっていた。スプリント単体の時間は短くても、それまでの位置取りなどを含めるとかなりの負荷だったと思う。

2周かけて回復し、4周目のスプリントはぎりもがけそうな状態だったが、位置を上げ切れず断念。その後、現在のポイントを知り、最後の倍点だけでは優勝できないとわかった。最後の一回に集中した方が表彰状の数字は良かっただろうが、あくまでも優勝にこだわりたかったので5回目ももがくことに。

前に数人逃げているのが見えて、それを日大トレインが追っているという構図。日大トレインにあまり勢いがなく、残り300を迎えたので、自力でいくしかないと判断して早掛け。コーナーでもがき始めたので、遠心力でややpowerロスしてしまった。
直線に入ってからはできるだけ前の逃げ集団のスリップストリームに入りつつ。残り150くらいで逃げ集団に岳がいた事に気が付いてごめんと思いながらも集団からすでに自分よりも速いスプリンターが逃げを吸収していたのでそのままもがき切ってここもぎりぎりの3位通過。

これで4点になり、優勝争いが出来るスタートに立ったが、残念ながら脚がスッカラカンになってしまった。できるだけ回復させてラスト勝負に挑もうと思い、いったん後ろで脚を回した。脚の消耗度的には1㎞TT後のそれで集団についていくので精いっぱい。ただ、残り1㎞付近ですこしだけ回復してきたので、最終ストレートに向けて位置を上げようとしたが前方で落車。ぎり間に合わず、巻き込まれてしまった。

すぐ立ち上がって走り出そうとしたが、もう無理なことがわかり諦めてそこで試合終了だった。やや痛みとふらつきがあった。動画をみてみたら落車後、ヘルメットがずれてる。りさこ姐さんに言われて救護で診てもらったが、脳震盪のリスクは低そうだった。付添いありがとう。ただ、いま手で押すと左側頭部が痛むので内出血は起こしているみたい。脳震盪を起こしていた可能性も高かっただろうから選手が大丈夫といっていてもとりあえず救護にいかせる対応は続けてほしい。

好きな言葉ランキング38位。「大丈夫であることを確認してきなさい。」

結果としては4ポイントで7位だった。これが今の実力か。シーズンが始まった時はここでの入賞を目標にしていたからそう考えるとそれは達成できてよかったといえる。全国入賞自体が久しぶりだし。

でも、目標を掲げた時から時間が経過するとともに目標も上方修正されていて。やはりレースである限り、1位以外で満足できない事に変わりはない。でも、去年はフェンスの外でレースを見ていて、階段を登るだけで息切れのする生活をしていたことを考えれば、そもそもレースを走っているだけで上出来で、今回の結果は100点だと思う。

ただ、それでも改めて競技復帰して二度目の日本一を目指してきて、残り少ないチャンスの中で最大のチャンスを逃してしまったのは痛い。けれども、7位で喜べない自分がちゃんといた事が嬉しい。もう自分が全国優勝する日は来ないかもしれない。でも、いつか後輩たちの中からまた日本一になる選手がでるようにこれまでの経験を伝えていくこと、自分がしてもらったように機会を提供していくこと。老害ながら自分の使命だと感じている。

ただ、引退まではまだ時間があるので、もう少しだけ粘ってみようと思う。今回もいいサポートありがとうございました。最近はサポートに負けっぱなし。マネージャーと選手、どちらかだけが良くても成り立たない。選手、マネそれぞれが自分の出来ることを増やして広げてシナジーで部を強くしていきたい。

p.s. 「業界の成長速度を超えていかなければならない。」

宇佐美さんが木祖村の時に仰っていたこと。自分たちが強くなったと思っていても、周りはさらに成長していて。周りよりも早く成長しなくては勝つことはできない。

今回優勝した京産の田村君。短距離と長距離を本当の意味で両立している。そんな選手が昨日のプロトンに何人いただろうか。クリテくらいはでます、といった選手はいるだろう。だが、全日本トラックでスプリントの予選を上がり、その一方でJ-proで10位でゴールするような選手はそう多くなかっただろう。

人より強くなりたければ、人がするよりも多い量か濃い質、または人と違った事をしなければならない。

そういう意味で今の部は業界の成長速度を超えるような取り組みが出来ているだろうか。未経験で始める部員が多い当部はスタートから何kmも遅れているようなもの。そのギャップをどう埋めていくべきか、考えるのをやめたらそこで終わりなんだと思った。

なんかちょっとどよーんとしたブログになったので最後にハッピーニュース。

選手権10位以内でクラス1に戻ったので、本当にコンプリートです。クラス3,2のレースを一度も走らずに終わる競技人生ってもしかして浅い?

川野碧己

川野碧己

経済学部4年  常に全力

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コメント

  1. 秋田圭佑
    • 秋田圭佑
    • 2023.05.31 2:14pm

    それは浅すぎますね笑

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